「せっかく多額の予算をかけて自治体の観光サイトをリニューアルしたのに、アクセスが伸びない…。」
「更新が止まってしまい、同地域の魅力が正しく伝わっているのか不明…。」
こうした悩みを持つ自治体・観光協会等の公式サイトはドメインの権威性が高く、本来は検索結果で上位表示されやすい大きなアドバンテージを持っています。
しかしその反面、現在のWebサイト運用にはマーケティングやデザインなどの高度な専門スキルが不可欠となっており、数年ごとの異動や本来の公務で多忙を極める職員の皆様だけで、これら全ての専門領域をカバーし続けるのは、現実的に大きな負荷がかかってしまうのが実情です。
栃木県の地域情報を発信するローカルメディア「47BASE」を自社運営するキュリバーでは、日常的にさまざまな自治体や観光サイトを閲覧していますが、そんな中で成功する自治体の観光サイトには、見た目の美しさ以上に共通する「ある法則」があると考えています。
本記事では、日々の運用データとWebマーケティングやデザイン制作の現場から見えてきた、観光サイトリニューアルを「地域の資産」に変えるための秘訣を紐解きます。
専門領域は民間のノウハウを賢く活用し、職員の皆様が地域の価値最大化に専念するための「官民連携」の新しい形を、マーケティングとデザインの視点からご紹介します。
なぜデザインに振り切ったサイトリニューアルは失敗するのか?
自治体や観光協会のWebサイトリニューアルにおいて、最も陥りやすい課題の1つは「見た目をきれいにすること」をゴールにしてしまうことです。
多額の予算を投じて最新のフォントや洗練されたレイアウトを採用しても、公開後にアクセス数が伸び悩んだり、地域経済への波及効果が見られなかったりするケースは少なくありません。
この「失敗」の根本的な原因は、多くの場合はターゲット・ペルソナやカスタマージャーニー等、マーケティング的な設計部分に問題があります。
おしゃれなデザイン・レイアウト・写真は一瞬の目を引きますが、旅人が求めているのは「そこへ行くべき理由」や「自分にとっての特別な体験・メリット」などです。
見た目の刷新だけで終わってしまうサイトは、情報の優先順位が整理されておらず、結果として離脱率を高め、平均滞在時間を短縮させてしまいます。
「誰に・何を・どう見せて、次にどんな行動(予約や来訪)を促すのか」という戦略が明文化されていないデザインは、どれほど美しくても「機能しないサイト」になってしまうのです。
もちろんWebサイトの考え方はさまざまですが、基本的に自治体や観光協会等のデザインは地域資源の魅力発信やそれに伴う誘客であるはずです。その点を踏まえると、ゴールを見据えた設計がなされた、機能するサイトであるべきです。
マーケティング視点で観光・旅行客の検索意図を逆算する
成功する自治体・観光サイトの共通点は、行政が「伝えたい情報」ではなく、ユーザーが「検索している情報」から逆算して構成されていることです。
私たちキュリバーが運営する栃木のローカルメディア「47BASE」の運用に伴う経験則で言うと、観光・旅行客の情報ニーズは「地名×観光」といった抽象的なワードから、より具体的でリアルな体験へとシフトしています。
例えば「栃木 穴場 サウナ」や「〇〇市 子連れ ランチ 座敷」といった、旅の計画段階で生まれる切実な検索意図に寄り添うことが重要です。
こうした検索キーワードを意識したコンテンツ設計は、SEO(検索エンジン最適化)においても極めて有利に働きます。
公式情報という信頼性をベースにしつつ、メディア運営で培った「読まれる切り口」を取り入れることで、情報の鮮度と質を両立させることができます。
リニューアルの際には、単なる施設紹介の羅列をだけではなく、ユーザーの「知りたい本音」に先回りして答えるコンテンツ設計を組み込むこと。
これが、アクセスアップや同地域への誘客を考える際に有効となるマーケティング視点の第一歩です。
デザイン視点で体験の自分事化を加速させる
観光サイトにおけるデザインの役割は、単なる装飾ではなく「地域の空気感」を正確に伝え、ユーザーに現地での体験を想像させることにあります。
現在は多くのメディアやウェブサイトにおいて、スマホでの閲覧が8割を超えるため、PCでの見栄え以上に、旅先での移動中やスキマ時間でもストレスを感じさせないUI(操作性)と、一瞬で目を奪うビジュアルの強さが求められます。
ここで重要になるのが、ストックフォト(既成の素材写真)からの脱却です。どこにでもある綺麗な写真は、ユーザーの記憶に残りづらいのが実情です。
私たちは映像制作の現場も経験しているからこそ、その地域にしかない「光」や「質感」を切り取った写真、映像によるダイナミックな視覚体験をデザインに組み込みます。
現場に足を運んで得た「熱量」が反映されたビジュアルは、観光・旅行客の「ここに行ってみたい」という感情を強力にプッシュします。
また表示速度の高速化や分かりやすいナビゲーションといった「迷わせない設計」も、デザインの重要な一部です。
これらが揃って初めて、デザインは「機能」として成功し、ユーザーの行動を促す力を持つのです。
もちろんWebサイトの運用は、デザイン・表示速度・ナビゲーションなど、すべての項目を100にすることは難しいのが実情ですが、偏りすぎずバランスの取れたサイトにすることが重要だと考えています。
職員の負担を最小化し成果を最大化する官民連携
観光サイトリニューアルにおいて、多くの自治体が「自分たちで自由に更新したい」と考えます。
しかしWebの専門知識は日進月歩で変化しており、日々の多忙な業務の合間に検索意図や情報ニーズなどを意識した構成を練り、デザインを整え、アクセス解析まで行うのは、あまりに負担が大きく、至難の業と言わざるを得ません。
特に自治体の職員の方々は煩雑な業務に追われており、現実に目を向けると、なかなかあれもこれも対応するのは難易度の高いことであるとも感じます。
無理に内製化・自前運用を進めた結果、情報の質が低下し、数年後には更新が止まった「放置サイト」になってしまうのが、最も避けるべき失敗パターンです。しかし多くのサイトを閲覧していると、そうしたサイトは実際はとても多いと感じています。
そこで私たちが考えるのは、「システム操作や技術的な発信はプロに任せ、職員の皆様は地域資源の掘り起こしという本来の公務に専念する」という分業型の運用体制です。
自治体職員様にしかできない「地域住民とのネットワークを活かした深い情報収集」と、専門企業が持つWebスキルの掛け合わせ。
そして外部の専門家を「受託業者」ではなく、伴走する「広報部門のチーム」として活用すること。
この「役割の最適化」こそが、職員の皆様の負担を減らし、結果として最もコストパフォーマンスの高いサイト運用、つまり成功している自治体・観光サイトではないかと考えています。
これは実際にキュリバーが運営する栃木の地域情報・ローカルメディアを運用して実感した、取材の手間や情報発信の難易度を踏まえた考えです。
制作を「ゴール」にしない運用体制の構築
どんなに優れたサイトを制作しても、公開した瞬間はまだ誰にも知られていない「無人島」のような状態です。
多くの制作会社は「納品」で業務を終えますが、本来Webサイトに必要なのは、公開直後からターゲット層へ情報を届ける「導線」です。
ここで大きな差がつくのが、自社で発信媒体を持っているかどうかという点です。
私たちは、栃木県のローカルメディア「47BASE」を運営しており、既に地域に関心の高い数多くの読者層を抱えています。
新しい観光サイトを公開する際、この「47BASE」と連携して取材記事や特集記事を組んだり、ターゲット属性の近いユーザーを相互に送り合ったりすることで、公開初日から確実なアクセス(初動)を確保することが可能です。
「作って終わり」にせず、メディア運営のノウハウを活かしてサイトを「育て続ける」仕組みがあること。これが、観光リニューアルを成功に導く最後の、そして最大の秘訣だと考えています。
栃木の魅力を最大化するメディア的発想のWeb制作・運用
私たちキュリバー、栃木県を拠点に「47BASE」を自ら運用し、育て続けています。
日々、どの記事が読まれ、どの特集がクリックされるのかをリアルタイムで検証している「当事者」とも言えると考えています。
またこの自らリスクを取って検証した経験則やデータがあることこそが、他のWeb制作会社や映像制作会社にはない、私たちの唯一無二のアドバンテージです。
私たちは、単なる「制作業者」ではなく、栃木の魅力を共に掘り起こし、デジタルという武器を使ってターゲットへ届けるメディアパートナーでありたいと考えています。
また地域の魅力を一番よく知る皆様と、運用のプロである私たちが手を取り合うことで、リニューアルを「地域の資産」として長く機能させることができると信じています。
まずは現在のサイトが抱える課題を、マーケティングとデザインの両面から診断し、適したソリューションをご提案します。
さらに必要に応じて、取材や各種制作といった、実働まで支援しますので、ぜひご相談ください。













