主にBtoBビジネスで商品・製品を販売する、サービスを提供する際に欠かせないのがヒアリングシートです。
特に弊社のようにコンサルティングやマーケティングサービスを提供する場合は、クライアントの事業内容や要望、現状の課題感などによって、提供するサービス内容が大きく異なります。
そのため事業内容・要望・課題感等に沿ったサービスを提供するため、さらにクライアントと施策内容を共通理解した上でサービスを進行するためにもヒアリングシートの活用は重要です。
また弊社では基本的に、本記事でご紹介する「ビジネス概要ヒアリングシート」に加え、ご検討頂いている各種サービスごとにヒアリングシートを設けています。
そうすることでクライアントのビジネスを理解しつつ、その上で適切なサービスをご提供できるようなヒアリング体制としています。
ビジネス概要ヒアリングの内容
お問い合わせ・ご相談いただいた企業のご担当者様に対してお伺いする内容は、次の4カテゴリーに分類しています。
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実際に弊社のビジネス概要ヒアリングシートでも上記の4点をヒアリングしており、これによりクライアントサイドの大まかな状況やビジネス情報、全体像を把握できます。
お問い合せ・ご相談内容によっては、上記以外の項目を追加する場合もありますが、概ね上記の点をご確認させて頂いています。
また弊社のお問い合わせページでは、お問い合わせの段階で「ご検討中のサービス」をご選択頂く形式のフォームを採用しています。
そのためヒアリング前にご検討中のサービス自体は把握できており、その上でヒアリングをしていることを前提とした内容となっています。
事業情報
初めに行うのはヒアリングカテゴリーは、クライアントの事業に関連する情報です。
また事業情報における質問事項は次の通りです。
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事業内容
クライアントが行っている事業の内容を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、整骨院、設計事務所、自動車部品メーカー、アプリ開発、飲食店、コンサルティング、マーケティング、メディア運営などが該当します。
コンセプト・ビジョン
クライアントが経営や事業の運営に際して、掲げている事柄を把握するためのヒアリング・質問事項です。
コンセプトやビジョン以外にも、ポリシーやクレド(≒行動指針)、企業理念、バリュー、ミッションといった事柄を掲げているケースもあります。
主要な商品・サービス
顧客に提供している主な商品やサービスを把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、手技・電気治療(整骨院の場合)、店舗デザイン・施工(設計事務所の場合)、自動車部品の開発・製造(自動車部品メーカーの場合)などが該当します。
商品・サービスの特長
提供する商品やサービスの特長を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、例:①エステサロンも併設(整骨院の場合)、②内見の立ち合いからアフターケアまで対応可能(設計事務所の場合)、③農業用機器まで幅広い車両部品のラインアップ(自動車部品メーカーの場合)などが該当します。
他社よりも優れている点を把握するという意味合いで、”特徴”ではなく特長をヒアリングするようにしています。
価格帯
扱っている商品・サービスの下限の価格から上限の価格を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、30〜100万円のように金額を記載頂きます。
売上単価
クライアントが商品・サービスを提供した際、1顧客1回あたりの平均的な取引額を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、〜100万円のように金額を記載頂きます。
売上規模
クライアントにおける月間の平均的な売り上げを把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、売上単価同様に〜100万円のように金額を記載頂きます。
立地・流通
クライアントが顧客に商品購入・サービス利用してもらう、主な場所を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、店舗・事務所・Webサイト(コーポレート・サービスサイト等、ECサイト以外)・ECサイトなどが該当します。
販売促進ツール
クライアントが顧客の商品購入・サービス利用を促進させるために活用しているツールを把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、以下のような項目が該当します。
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事業情報の補足
上記以外で共有しておきたい事業関連の情報がある場合、追記情報を把握するためのヒアリング・質問事項です。
顧客情報
2つ目のヒアリングカテゴリーは、クライアントの顧客に関連する情報です。
また顧客情報における質問事項は次の通りです。
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ターゲット
クライアントが商品・サービスを提供している対象を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、to B(企業向け)、to C(個人向け)のいずれかが大半ですが、両方の顧客を対象にしている場合もあります。
性別・比率
既存顧客における男女比率を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、男性75%・女性25%、男性50%・女性50%、男性25%・女性75%などが該当します。
年齢層
既存顧客における年齢層を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、20〜30代、30〜40代、40〜50代などが該当します。
対象地域
商品・サービスを提供する対象の地域を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、全国対応、栃木県、東京都近郊などが該当します。
また特定の市区町村や地域へ限定的に商品・サービスを提供している場合には、記載頂きます。
顧客の主要な悩み
顧客が抱えている悩みを把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、腰痛を抱えている(整骨院の場合)、初めて店舗を作るので不明点が多い(設計事務所の場合)、部品劣化による交換作業を手間に感じている(自動車部品メーカーの場合)などが該当します。
顧客が抱えている悩みは、商品の使用やサービス提供によって解決・解消することと言い換えることもできます。
顧客の主要なニーズ
顧客が抱えているニーズ、悩みと連動する事柄を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、腰痛を改善したい(整骨院の場合)、物件探しからサポートが欲しい(設計事務所の場合)、劣化が少なく交換頻度の少ない部品を導入したい(自動車部品メーカーの場合)などが該当します。
ニーズを把握することで、どのような事柄に対してアプローチしているのかが見えてきます。
購入・利用の理由・決め手になる要因
商品・サービスの提供によって、顧客の課題を解決しニーズを満たす事柄を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、手技・電気治療による実績が多く腰痛改善を期待できる(整骨院の場合)、内見の立ち合いや行政への申請もサポートできる(設計事務所の場合)、耐久テストの実例があり部品交換の手間を省ける部品を提供している(自動車部品メーカーの場合)などが該当します。
見込み客とのタッチポイント
見込み客段階のターゲットが商品・サービスを最初に認知する主な媒体を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、以下のような項目が該当します。
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購入・利用プロセス
上記のタッチポイントから、購入・利用するに至るまでの主な流れを把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、検索エンジンからHPへ流入し、事例コンテンツを見て、お問い合わせフォーム経由でサービスを依頼するなどが該当します。
顧客情報の補足
上記以外で共有しておきたい顧客関連の情報がある場合、追記情報を把握するためのヒアリング・質問事項です。
競合情報
3つ目のヒアリングカテゴリーは、クライアントの競合に関連する情報です。
また競合情報における質問事項は次の通りです。
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競合関連の情報を特に意識していないケースもあるので、その場合は次のヒアリングカテゴリーへ移動します。
意識している競合
競合に感じている企業や事業を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、株式会社Curiver、A社のB事業などが該当します。
競合のWebサイトURL
上記競合のWebサイトを把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、https://curiver.com/、https://47base.jp/などが該当します。
競合の強み
上記で挙げた競合の強み、自社よりも優れている点を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、自社より価格が安い、関連サービスを幅広く展開している、来店できる店舗が多いなどが該当します。
競合の弱み
上記で挙げた競合の弱み、自社よりも劣っている点を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、自社で製造ラインを持っていないので柔軟な対応不可、納期が遅い、電話がつながりにくく予約が取りにくいなどが該当します。
競合情報の補足
上記以外で共有しておきたい競合関連の情報がある場合、追記情報を把握するためのヒアリング・質問事項です。
ご要件
4つ目のヒアリングカテゴリーは、クライアントのご要件に関連する情報です。
また要件における質問事項は次の通りです。
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月額ご予算上限
クライアントが外注を進める際に、計上可能な月あたりの予算額を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、〜100万円などが該当します。
弊社のコンサルティングやマーケティング関連サービスのように月額で頂く案件の場合もあれば、制作関連サービスのように単発の場合もあります。
ご担当者様の役職
このヒアリングシートを記入して頂いているご担当者様の役職を把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、社長、マーケティング部長、営業部長、広報部長、マーケティング担当、広報担当などが該当します。
担当者の役職やクライアント企業の体制などによっては、担当者以外の上司などへも説明する機会を設けてもらうケースもあるため事前に把握しておく必要があります。
決裁権限者
最終的に案件を決裁する権限は、誰が持っているのかを把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、社長、マーケティング部長、営業部長、広報部長、個人事業主(当方)などが該当します。
担当者と決裁権限者の間に複数人いる場合には、長期化するケースもあるので注意が必要です。
稟議承認フロー
決済権限者までどのような流れで承認まで進むのかを把握するためのヒアリング・質問事項です。
解答例としては、担当者→部長承認、担当者→部長承認→社長承認、個人事業主(当方)などが該当します。
社長直通の場合や個人事業主の場合を除き、複数人の関係者が間に入っているケースもあります。
その他追記事項
上記以外で共有しておきたい情報がある場合、追記情報を把握するためのヒアリング・質問事項です。
以上が事業情報、顧客情報、競合情報、ご要件別のビジネス概要ヒアリングシートで質問する項目です。
弊社へコンサルティングやマーケティング、制作等の各サービスの外注をご検討の場合には、参考にされてください。
Q&A
- 事業情報
- 顧客情報
- 競合情報
- ご要件
- 事業内容
- コンセプト・ビジョン
- 主要な商品・サービス
- 商品・サービスの特長
- 価格帯
- 売上単価
- 売上規模
- 立地・流通
- 販売促進ツール事業情報の補足
- ターゲット
- 性別・比率
- 年齢層
- 対象地域
- 顧客の主要な課題感
- 顧客の主要なニーズ
- 購入・利用の理由・決め手になる要因
- 見込み客とのタッチポイント
- 購入・利用プロセス
- 顧客情報の補足
- 意識している競合
- 競合のWebサイトURL
- 競合の強み
- 競合の弱み
- 競合情報の補足
- 月額ご予算上限
- ご担当者様の役職
- 決裁権限者
- 稟議承認フロー
- その他追記事項
多角的にビジネスを把握するため3C(事業・顧客・競合)の視点でヒアリングすること、クライアントの趣旨を漏れなく把握するために追記事項の有無を確認することが重要です。